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院長あいさつ

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院長
院長   吉留 伸郎
 令和4年4月1日付けで曽於医師会立病院院長に就任致しました、吉留 伸郎(よしどめ しんろう)と申します。重責を担うこととなり、使命感と不安感で毎日身が引き締まる思いです。
 私は昭和36年、鹿児島市の生まれです。0歳~小学1年まで鹿屋市で、その後大学卒業まで鹿児島市で育ちました。根っからの薩摩っぽ、唐芋標準語の人間です。鹿児島大学を卒業後、同第一外科(現在の鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科)に入局、医師として今年で36年目を迎えます。専門は消化器外科です。県内および宮崎県の15以上の公的または民間医療機関で勤務後、令和3年4月に当院外科へ赴任。働き始めて数か月経過した頃、当院が地域医療の中核として存続することの必要性を強く認識するに至り、結果的に院長として病院運営に携わることとなりました。

曽於市、志布志市、大崎町の2市1町で構成される曽於医療圏の医療提供体制は残念ながら脆弱です。人口10万人当たりの医師数、看護師数は県内で最も少なく、厚労省が発表している医師偏在指標では全国ワースト5に入る医師少数地域となっています。常勤医15人体制の時期もあった当院も、全国の地方病院と同様、医師不足、人口減少の荒波に飲まれ続けた結果、現在の常勤医は整形外科3、外科2、麻酔科1、消化器内科1、循環器内科1の計8名のみとなり、やはりマンパワー不足のコメディカル スタッフ共々、孤軍奮闘となる状況が少なからず見られます。この状況を改善すべく、鹿児島大学病院をはじめ、霧島医療センター、曽於医師会会員の先生方等のご助力で各種専門外来と夜間急病センターが開かれ、曽於地区の医療が支えられています。
もっとも、曽於医療圏で必要とされる医療需要に対して、当院自体の力不足は否めず、入院可能な新たな診療科開設や医師増員も容易ではありません。現状において、当院単独で曽於医療圏の急性期医療を担うことは困難と言わざるを得ません。ただし、近隣の各医療機関、各診療科のお力添えを迅速かつ円滑にいただくことで、当院は曽於医療圏における調整機関として、急性期入院施設として、さらなる貢献が可能となります。
一方、人口減少に伴い、曽於医療圏の20年後の医療需要は20%以上減少すると試算されています。介護需要の減少はわずかです。公的交通手段が十分でない曽於医療圏において、容易に受診できない高齢の患者さんや、今後増加するであろう在宅療養を望む患者さんに対する健康管理、医療、介護をどう行っていけば良いのか。「医療を通じて地域へ貢献します」とういう当院の理念のもと、救急医療に加え、在宅医療や地域包括ケアシステムへの取り組みも積極的に行いつつ、その正解を探っていかなければなりません。
最後に、20年間の長きにわたり院長として当院を牽引され、令和4年4月より名誉院長にご就任された才原哲史先生の豊富な経験や的確な判断力、そして迅速な行動力には遠く及びませんが、地域医療に対する熱い想いは少なからず持ち合わせているつもりです。COVID-19蔓延、施設老朽化、人材不足等、問題は山積しておりますが、微力ながらも経営改善を図り、曽於医師会立病院の存続と地域医療の発展を目指して、愚直に職務に邁進する覚悟です。
地域の皆様、各医療機関の皆様におかれましては、何かとご心配、ご不満な点があろうかとは存じますが、曽於医療圏の現在と未来にご配慮を賜りつつ、曽於医師会立病院に今後ともなお一層のご理解とご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。



                                                    院長 吉留 伸郎
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